文明開化には、「牛鍋食わぬは開化不進奴」という言葉も生まれましたが、これからは、その立場が逆転する時代なのかもしれません。
<心声天語>(29)「家庭の事情で結構です」
白 黒テレビで観る料理番組、当時、料理番組は主婦の間でも大人気であった。高校生だった私は、テレビで料理が習えることに「便利な世の中になったものだ」と 思った◆どこのテレビ局も、料理番組に力を入れていた。また、料理家の先生たちも、タレントや文化人みたいにもてはやされた。その中に、「江上トミ」 という料理家の先生がいた。江上トミさんについては、今でも忘れられない"思い出"がある。思い出と述べたが、お会いしたことは一度もない◆番組が始まっ た。江上トミさんが『今日はカレーライスです』と言って調理を始めていった。アシスタント役の女子アナが『先生、塩加減は?』と、視聴者が解りやすいよう に説明を足していく。番組が半分ぐらい進行した時、女子アナが『先生、牛肉はどれぐらい入れるのですか』と尋ねた。すると、江上さんはしばらく間をおい て、やさしい声で『各家庭の事情でいいですのよ』と言った◆まだ牛肉が贅沢であった時代、月に数回しか牛肉が食べられない家庭も少なくなかった。江上トミ さんは、牛肉を買えない家庭を思いやろうと『家庭の事情で...』、との機転を働かせた。番組の台本には、《タマネギ2個、ジャガイモ3個、牛肉は何グラム》 と記されていたはずである。
出典:情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)(2008年6月30日)
1Kgの肉を生産するのに、どのくらいの穀物などが必要なのか、ヴァーチャルウォーター(間接水)で考えるとどのくらい、また、排出される二酸化炭素の量
は、など考えるようになると、牛丼やハンバーガーが子どものお小遣いで買えるほどの低価格で提供されているのは、不自然なのです(その裏場面について知ら
されていないだけです)。
二酸化炭素排出量だけに絞られた、カーボンフットプリントの普及推進だけでなく、エコロジカル・フットプリントのように地球環境全体を考えた政府による普及推進も、必要だと思うのです。
「肉食」について考え直すことも、循環型の水素文明を迎える上で必然なことかもしれません。
「肉食」について考え直すことは、環境だけでなく、自身の健康にも関係してくることなのです。
【3月24日 AFP】牛肉などの赤身肉や加工肉の摂取量が多いとがんや心臓病などの致死性疾患のリスクが高まる一方、鶏肉など白身肉の摂取はこうしたリスクを下げるという研究結果が23日、発表された。
この研究は、米国立衛生研究所(US National Institutes of Health、NIH)と米高齢者団体AARPが合同で10年以上かけて行った追跡調査によるもの。
研究開始は1995年で、50歳から71歳までの男女、合計50万人以上を対象に、赤身肉、加工肉、白身肉の摂取頻度や調理方法などを調査した。調査対象者のうちこれまでに男性4万7976人、同女性2万3276人が死亡している。
出典:「赤身肉を減らし、白身肉で死亡リスクを下げよう」 米研究(2009年03月24日)
環境ジャーナリストの金丸弘美さんは、日本で起きているフードクライシスについて、「アメリカ国内でいらなくなったアメリカ型の食生活が、外圧によってまるごと日本に輸出されたのではないか」と指摘しています。
1970 年代の食品保護政策の緩和、そして、1977年、アメリカで社会問題となった突然死と脂肪分を多く取りアメリカ型の食事の警告となった『マクガバンレポー ト』が、その背景となりました。アメリカ国内では、アメリカ型の食生活は敬遠され、最も理想的な食事として、同レポートでは、穀物や野菜中心の日本型の食事が指摘されています。
現在、日本人の一人当たりの肉消費量は、1960年から約7倍です。
参考:
・『ビッグイシュー日本版』56号(pp.16-17.)
・フードクライシス 食が危ない!
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まずは牛肉(狂牛病が騒がれました)をやめて、豚肉(今はインフル騒ぎ)か、鳥肉(これまたインフル騒ぎが・・・)するものいいでしょう。
やっぱり、ベジを目指すのが安心で健康そうですね。昔から日本にはもどき肉があります。「がんもどき」食べたことありますよね?
参考:ベジタリアニズム3 - 連山改
『ビッグイシュー日本版』56号
我が家にあります。もどき肉↓
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